2011年1月21日金曜日

米ファニーメイ、政府に84億ドルの追加資金を要請へ-1-3月期損失計上で

 米政府管理下にある住宅金融のファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)は、2010年1-3月期(第1四半期)決算で115億ドル(約1兆725億円)の純損失を計上したことを受けて、米財務省に対し84億ドルの追加資金供給を要請する。同社ならびに同業他社フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の救済が、米住宅市場崩壊からの最もコストの高い救済となる公算が大き
くなっている。

 ファニーメイの1-3月期損失は米住宅市場の軟調が続いていることを反映しており、赤字額縮小につながった会計変更がなければ、一層悪い結果となっていたことが考えられる。ファニーメイは2009年1-3月期には、235億ドルの赤字を計上していた。四半期ベースの損失計上は今回で12期連続。

 過去12四半期での同社の損失額は合計
で約1480億ドルに達しており、それまで35年間の同社利益のほぼ2倍に相当する。米政府によるファニーメイに対する資金供給額は840億ドルに達する見通しで、ファニーメイとフレディマック両社に対する資金投入額は総額1450億ドルとなる見通し。米政府は2008年に法的プロセスにより、両社を管理下に置いた。

 ファニーメイとフレディマック両社の事業
分野は単一の資産クラスに限られており、住宅ローンと融資保証部門の資産額は約5兆5000億ドルに達している。多くの金融機関と異なり、両社は苦境を乗り切るために売却可能な利益の上がる他の金融商品を持ち合わせていない。

 会計変更によりファニーメイの1-3月期の純損失額は33億ドル縮小した。同期の損失は3兆ドル規模の同社の融資保証事業の悪化 rmt メイプルストーリー
から125億ドルの損失が生じたことが響いた。一方、合計7600億ドル規模の同社の住宅ローン資産と集合住宅ローン保証事業部門では、小幅な利益を計上した。

 ファニーメイの貸し倒れ引当金は610億ドルと、3カ月前の640億ドルから縮小した。また、不良債権額は2240億ドルと、3カ月前の2170億ドルから拡大した。

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引用元:ルーセントハート(Lucent Heart) 総合サイト

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